皮膚を乾燥させないことが最善の治療

アトピー性皮膚炎の治療で何より一番大切なことと言ったら、皮膚に備わっているバリア機能をこれ以上、低下させていかないことです。皮膚を今までよりも少しでもよい状態を維持していくことができれば、汗やほこりといった外部からの刺激を簡単にはねのけることができ、その際の炎症が起こりにくくなります。では、いったいどうしたら皮膚のバリア機能を保つことができるのでしょうか。それは「皮膚に直接うるおいを与える」ということです。つまり、「保湿」のひとことに尽きるのです。

 

皮膚の一番外側には各層(角質層)と呼ばれる組織があります。その中では細胞が層をなして重なり、水分は皮脂によって保たれるしくみとなっています。この皮膚の持つ保湿機能が外からの刺激に対してバリアの役目を果たし、簡単には体内に異物が侵入してこないようになっています。

 

ところが、アトピー性皮膚炎の患者さんは、これら各層の構造がもろく弱い為に普通の人よりも皮膚が乾燥しやすく、バリア機能が低下していることが知られています。そのため、外部の刺激をより敏感に、そして直接的に受けやすく、過敏に反応したところが赤く炎症を起こし、かゆみの原因となっているヒスタミンなどの物質が集まりやすくなるのです。そこで、アトピー性皮膚炎の症状を現状より改善させたり、再び起こらないようにと予防したりするには、普段からのスキンケアでしっかりと保湿を心がけ、皮膚の乾燥を徹底的に防いで、皮膚のバリア機能を保つことがとても大切になってきます。季節の変わり目や、冬の寒さなどで特に乾燥してくる時期には注意が必要です。