アレルゲンに近寄らないことが治療の近道

アレルゲンが見つかったら、そのアレルゲンを避けるのがアレルギー治療の第一歩です。アレルゲンが自身の環境から除外することができれば、理論的にはアレルギー反応は起こりませんし、症状も軽くなることになります。ハウスダストやダニ、花粉などは私達人間が生活している限り、どんなに注意しても現実的にはゼロにはできませんが、ハウスダストやダニなどはカーペットなどを避け、寝室を板の間にして布団では無くベッドを使用したり、なるべく家具を置かないようにするなど、出来るだけの環境改善を実行すると、症状は劇的に軽くなります。

 

花粉症の場合も同様です。花粉が飛散する時間帯の外出を控えたり、花粉専用に販売されているマスクや精度の高い眼鏡を着用することで、かなりの症状を改善することが可能です。そして毛が抜けて飛び散る犬・猫・鳥などを飼わないなど、アレルゲンを回避する最善の努力をすれば、アレルギーに悩まなくてよくなるに違いありません。

 

しかしながら、アレルゲンの回避ができない場合もあると思います。その際は『減感作療法』という治療法で体質を改善することによって、今の症状を軽減することができます。減感作療法というのは、まず症状で悩んでいる人の原因になっているアレルゲンを探しだし、そのアレルゲンを薄めた液を少しずつ段階を経て量を増やしながら体に注射していって、徐々に抵抗力をつけていく方法です。しかし、この方法は、3年くらい続けねばならず、長期治療となるため根気が必要です。この療法の対象となる疾患は、アトピー性気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎などです。減感作療法を行うのは、アレルゲンが重要な病因アレルゲンである場合で、単に皮膚反応が陽性であると言うだけでは行いません。

 

アトピー性皮膚炎などのように食物がアレルゲンと断定できる場合は、原因となっている食物や加工品をまったく口にしなければ問題ありませんが、多数のアレルゲンが合わさっている場合は、外食や旅行先での食事にかなり制約がされてしまいますので相当の準備をして行うべきです。食物のうち、卵はアレルギー性が特に強く、食べられるようになるまでには3年程度、年長や大人の場合は、更に長い除去期間が必要となります。小麦や米のような穀類は他の食物と違って、毎日多量に食べるものなので、できるだけ長期間除去する方が安全と言えます。

 

食物アレルギーではまれにアナフィラキシーショックや喘息を起こすことがありますので、注意が必要です。食物アレルギーに対して除去食療法をする場合は、除去したその食物にかわる代用食を必ずとらなければなりません。また、除去食療法の期間中は3カ月に1度くらいは「評価テスト」と言うものを行い、身体に耐性がついた食物については少しずつ除去食をゆるめていき、必要最小限の除去にしていくことが大切なのです。